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フランス研修旅行に参加して(2)

外国語研修(2023年3月フランス)活動報告から転載(学生A.T.)

きっかけ

 私は大学生になって初めて、フランス語にふれました。せっかく勉強しているならフランスにも行きたいと考えていたので、念願のフランス語研修でした。研修中はすべてにときめき、驚き、そして感動しました。


フランス語について

 まずは、この研修のメインである、生のフランス語についてです。予想はしていたものの、やはりフランス人は非常に早口で聞き取ることに苦労しました。話しかけられてもわからない単語だらけで、何度も聞き返してしまうこともありました。しかし、2週間の研修で何度も耳にする言葉、フレーズを発見し、実際に使ってみることで自分の身にすることができたものもあります。言語を勉強するうえでの大きな喜びはそこにあると思います。


ボルドーについて

 次にボルドーという街についてです。ボルドーは街全体が世界遺産に登録されていて、その名に劣らない大変美しい場所です。毎日のように同じ通りや街並みを見ていましたが、全く飽きることなく楽しむことができました。日本の街並みとの比較も大変興味深いものがあります。特にボルドーの人たちの交通手段が挙げられます。街には、自転車、自動車、バイク、公共交通機関であるバス、トラム(路面電車のようなもの)のほかに、スケートボード、スクーターなどがありました。多くの異なる手段で移動する人が街中で交錯する様子は見ていてとても不思議な気持ちになりました。ただ、研修中に私たちを困らせたのが、公共交通機関が急な路線変更をすることです。研修の期間中、普段よりも多くのデモやストライキが起こっていました。語学学校の先生によると、退職年齢が62歳から64歳に引き上がることがこのデモの大きな要因のようでした。しかし、研修から帰ってきた今となっては、それもいい思い出です。


フランスの食事について

 3つ目にフランスの料理についてです。高級なフレンチレストランで見るようなプレート料理が想像しやすいと思いますが、私はむしろ、個々の家庭で生み出されたちょっとした料理に感激しました。とりわけ気に入った料理がキッシュです。ホストファミリーのKalannaがフランスに到着したその日の夜に作ってくれたキッシュが本当においしかったです。私があまりにも気に入ったので、Kalannaがキッシュの作り方を教えてくれました。早速、作ってみようと思います。また、フランスの家庭は夜を大事にすることが多いようで、夜ご飯はなるべくみんなでそろってワインを飲んだり、手作りの料理を食べたりしながら、その日あったことや自分の家族のこと、日本のこと、フランスのことをたくさん話しました。


フランス、ボルドーの人たちについて

最後にフランス、ボルドーに住む人たちについてです。私はこの研修を通して、これからの人生においてかけがえのない存在になる人たちに出会うことができました。まずは、ComEnFranceのみなさんです。担当してくれた先生方は、私たちが理解できるように、同時に細かな部分をしっかりと習得できるように工夫して授業してくださいました。言葉に詰まってうまく言い出せないときもヒントを与えてできる限り自分たちの力で発言できるような環境を作ってくださいました。また、LaurenceやMarieがいたことも心強かったです。初めて出会ったのにそれを感じさせないようにたくさん話しかけてくれました。とても愉快で、一緒にいて心から心地よいと感じられる人たちでした(写真は語学学校の前で)。

 フランス、ボルドーの人々は私が思ってもみなかったほどあたたかさにあふれていました。前述した、交通機関の失敗談ですが、ある時バス停で迷っていると1人の女性が話しかけてくれました。出発前に先生から、知らない人に話しかけられてもついていかないようにとくぎを刺されていた私たちですが、あまりにも複雑なバス事情にその女性に言われるがままバスに乗り込みました。一緒にいた友人は半信半疑の様子でしたが、結局同じバス停で降りてくれて、案内してくれた真に心優しいご婦人だったのでした。その後も何人もの人が助けの声をかけてくれ、本当に幸せな気持ちになりました。また、フランスの文化としてお店に入ったときや出ていくときに“Bonjour!”や“Merci, Au revoir!”と言うことがあります。これはとてもいい文化だと思いました。接客が細かで、個人店が多くあるのもフランスの特徴なのかもしれません。それから、ホストファミリーと話していて「家事も仕事の1つだ」と言っていたことに私たちは感激しました。ホストファミリーの家では男性と女性が本当の意味で協働していることをひしひしと感じました。男女平等の先進国であるフランスでのこの様子も日本に持ち帰りたいと思います。

 この2週間、これまでにないほど充実していました。ボルドーという街がぐっと身近になり、そしてフランスという国のほんの一部だけですが触れることができ、ますますフランスという国に興味がわきました。フランスのホストファミリーの家を離れることはすごく悲しいですが、必ずまたボルドーに戻ります。うまく伝えられなくてもどかしかったことも多かったので、フランス語をもっと話せるようになって再会したいです。これからのフランス語学習の大きなモチベーションになること間違いありません(写真はホストマザーの書き置き)。

 この研修に参加して本当に良かったと思います。今までは名前を聞いたことしかなかったボルドーという街が大好きになりました。最後に、この研修に参加するにあたって関わってくださったすべての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。


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