ドイツ研修旅行報告(2)
- yoko0670
- 2 days ago
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2025年2月に実施された外国語研修(ドイツ・ハイデルベルク)の活動報告書から
(学生Bさん)
平日に私たちが通った F+U International という語学学校では、週五回、午前中に三時間、ランチを挟んで午後に一時間半の授業が行われた。午前中は、生徒のレベルに合わせてドイツ語の文法やイディオムをドイツ語で学んだ。午後は、中央大学の学生のみで、日常生活で使うようなドイツ語を復習し、ドイツの食文化や習慣 について学び、日本との違いを再確認した。
第一週目、午前中の授業で私の所属したクラスには、日本、台湾、中東諸国やトルコ出身の学生がそれぞれ在籍していた。初回の授業では、相手に様々な質問をする場面があった。質問に答えるのは、言いたいことの語彙が分かれば比較的容易に 感じたが、相手に質問するとなると、何を聞けばいいのか、そしてそれをどう伝えればいいのか分からなくなり、そして悩んでいることの無言がまたプレッシャーと なり、とても苦しい時間に感じた。その後、テキストに沿っての授業が始まった。 驚いたのが、他の生徒たちの積極性である。先生側の質問に対し、聞かれていない生徒が答えを言うこともあり、圧倒される時間が長く、とても不安な気持ちを抱えて初回の授業が終わった。

一週間目の授業では、あまりにパニックになってしまっ て何も言えなくなってしまったことがあった。あとから振り返れば、ヒントを与え てくれている先生の言葉が、頭の中をただぐるぐると回るだけで余計に混乱し、先 生に大変にご心配をおかけしてしまった。ただ、この経験は、自身にとってはプラ スにもなり、せっかく観光だけでなく語学学校に通うプログラムを行っているのだ から、授業でしっかり発言していきたいと思えるよい契機になった。一週間目の授 業では、後半になるにつれて何を求められているかはわかるようになった。しかし ながら、どう言えばいいのか、そしてそれを文法的に組み立てようとしてしまい、 他の生徒に先を越されることが多かった。毎回、単語調べなどの宿題が出され、週末にはとあるテーマについて生徒たちの前で五分程度話すプレゼンテーションの課題も課された。
語学学校の入っている建物の下の階にはスーパーがあり、そこでパンやヨーグルト、スナックなどを買って昼食をとることが大半だった。午後の授業では、午前の授業の反省を生かして積極的な発言を心掛けた。午後の授業では、時折プリントの ワークを扱うこともあったが、基本生徒の発言を発端とし、「昨晩何をしていたか」 「昨晩何を食べたか」などの会話を交えて授業が進んでいた。日本で学んでいる と、冠詞にそこまでの重要性を感じないが、口語で話しているだけでも冠詞の誤り や忘れがあると必ずそれが指摘されるので、感覚の違いが強く印象付けられた。
放課後は、初週ということもあり、ハイデルベルクの旧市街を観光する時間が多かった。大学の食堂(Mensa)で夕食を取ったり、ハイデルベルク旧市街や城の歴史 を語学学校の先生にガイドしていただいたりと、非常に自身見聞の広まる刺激的な一週間だった。
それだけでなく、マンハイムにある Louisen Park という公園を訪れた日もある。同地の冬季限定ライトアップは非常に人気で、多くの現地の人々が期間終盤ということもあり訪れていた。小さなクリスマスマーケット風の屋台も出ており、ドイツの冬ならではの楽しみを味わうことができた。

さらには、ハイデルベルク大学で日本について学ぶ大学生との交流もあった。日本に来たことのある学生 も非常に多く、大学で学ぶものとしてその熱意や努力を模範としたいと感じた。
週末、土曜日には Ladenburg という小さなかわいらしい街並みが並ぶ街を訪れた。カフェのテラスでケーキとコーヒーを飲んだり、ネッカー川の川辺で日向ぼっこをしたりとドイツの少しのんびりとした週末を体感することができた。また、同地にあるカール・ベンツ博物館も訪れ、ドイツでの自動車や自転車の発展を実感し た。


日曜日には、以前から計画されていた Köln を訪れた。大学の授業内で同地について軽く調べていたこともあり、元から非常に楽しみにしていた。Heidelberg から Köln までは ICE と呼ばれる、日本における新幹線のようなものに乗り向かった。日本のそれと変わらない快適な旅路に思う。中央駅に着き、駅から一歩踏み出すだけで目の前に大聖堂がそびえたっており、驚愕した。
また、Heidelberg とは異なり、 非常に大きな都市であるため、ドイツではほとんど見かけなかった高層ビルもあ り、歴史的な建物と現代的な建物が共存する光景は非常に興味深かった。大聖堂付 近のホーエンツォレルン橋やライン川の川岸を少し歩くなど、観光地も廻った。レ ストランでは Schnitzel を食べ、有名な Schokoladenmuseum なども訪れた。冬ということもあり、川辺は少し冷えたが、ライトアップされた大聖堂や橋がとても綺麗で、冬の澄んだ空にとてもよく映えていた。

第二週目、午前の授業のプレゼンテーションで、私は「Meine Schulzeit」という テーマで、日本の学校制度や、大学での学び、中高時代の経験を話した。また、このプレゼンに際して、生徒がそれぞれ質問する時間も設けられていたが、初回の授 業とは異なり、比較的簡単に質問ができるようになっただけでなく、名詞の格を意 識しながら疑問文(W-Fragen)を作ることができるようになった。
週明けという こともあり、新しく中国やトルコ出身の生徒が増え、十三人程度で授業が進むこと になった。 午後の授業は、第一週目よりもドイツの歴史や文化にふれることが多かったよう に思う。何度か、ドイツ語のポップミュージックを聞く機会もあった。私たちが訪 れた場所について、軽く背景などを教えてくださったのもあり、非常に有意義な時間だった。
放課後には、Mensa や人気のレストランで食事をとった。Mensa は、訪問中4 回訪れた。温かい食事だけでなく、ドイツで不足しがちな生野菜、自分では調理しづらい白身魚や煮込み料理など、非常に助かる存在だった。
レストランでは、肉料理に合わせてドイツワインも楽しむことができた。個人的な感想ではあるが、ビー ルは日本の方が、ワインはドイツの方がおいしく感じた。

別日には Schwetzingen 宮殿を訪れ、ヨーロッパ内での文化の濃密な関わりやある種のオリエンタリズムを感じた。宮殿そのものはヨーロッパ風でありながら、庭園にはギリシャ神殿風のい わゆるパビリオンなどがあり、貴族趣味を感じる場所であった。宮殿の近くにはカフェや小さなお店も多く、書店で簡単な絵本も購入した。
さらには Mannheim も訪れた。同地の中心通りは、歴史的な建物の中にデパートや衣料品店などが入ってい る一方で、一本中に入ってみると現代風の建物が多く、日本の都心のビル街のような部分もあり、「長きにわたって栄えてきた街」を実感した。
最後の平日となった金曜日は、授業は午前のみとなっていた。それまでの授業ではなかなか「話す」ことがうまくいかなかったが、最後の授業ということで積極的 に「とりあえず言ってみる」ということを選択した。先生もそれに対しリアクショ ンを取ってくださるので、非常にアクティブに、自発的に学習できたように思う。

日本との授業の違いはなかなかすぐに馴染むことのできるものではなかったが、達成感をより得られる授業であった。10 日間という短い時間であったが、酸いも甘いも知ることができたと思う。 当初、私は海外へ行った経験がないこともあり、二週間は長く、とても不安に感 じていた(とはいえ、前日は浮足立っていたのか随分と宙に浮いたような気分であっ たのだが)。
しかし、実際二週間はとても短く「聞く」「話す」の両方が少しずつ進歩してきたかな、というタイミングでの帰国となってしまった。ただ、毎日語学学 校に朝から通い、放課後にはどこかに向かって観光をするという少々過密なスケジュールを過ごしたことで、帰国後も日々を有意義に過ごすことができているように思う。
また、チャレンジ精神を持つこと、アクティブになることの重要性に改めて気づかされた。私自身は政治・政策分野を中心に学んでいるため、特段海外志向が高いわけではないものの、以前から海外に行ってみたいと思ってはいた。しかし、 ここまで海外経験の影響が大きいと思わなかった。環境を変えた経験そのものかもしれないが、「己がマイノリティ側になる」という経験は非常に大きいのではないかと思う。
社会の中で、自分の見た目や言語が明らかに他人と「違う」という経験は、日本ではあまり感じられないものである。日本で暮らしている際は、自身がマ ジョリティであることを特段自覚することがないが、「マジョリティであること」に よってその暮らしやすさが担保されているように感じた。今回感じた「異質感」を活かした学び・アプローチを続けていきたい。さらに次の機会があれば、もっと期 間を延ばしたり、移動距離を増やしたりして、さまざまな場所や人々と交流したい と思う。今回得た知見、経験、変わった価値観を今後の大学生活、人生に役立てる ことが出来たらと思う。また、ドイツ語に限らず、語学力の向上に努めたい。引き 続きドイツ語の学習を進め、大学生活における成果としたい。



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